外壁のコーキングって部分補修できる？DIYで可能？

こんにちは。山形市の外壁塗装専門店PRIDEです。

住宅の外壁などに使用されるコーキング。窓枠などにもコーキングが使用されている他、使用する外壁材によってはコーキングの充填された目地によって住宅の防水性能の維持や地面の揺れなどに対応しています。

コーキングは上記のように建物の性能を維持するのに重要な役割を持っています。

そんな建物に欠かせないコーキングが劣化し一部破断したりしてしまった場合、一部補修をすることはできるのでしょうか？

外壁のコーキングの部分補修は可能です。全面補修が必要な場合も中にはありますが、費用も多くかかってしまいますし、問題が起きている箇所が1部分もしくは1面のみ（太陽の当たり方などで建物の西側と東側でコーキングの劣化速度が違う事があります）などであればその箇所だけ部分補修を行うのが良いでしょう。

また、コーキングの補修方法には大きく分けて2種類あります。

・増し打ち

増し打ちとは、現在あるコーキングを剥がさずに上から新しいコーキングを充填する方法です。コーキングを剥がす手間がかからないため費用を抑えて部分補修を行う事ができますが、既存のコーキングの劣化状態によっては部分補修に増し打ちを選択してしまうと補強として不十分になってしまう他、コーキング同士の相性によっても剥がれなどに繋がってしまう可能性があります。増し打ちはデメリットも多いため、既存のコーキングを撤去する際に建材を傷つけてしまう可能性がある場合を除いてあまり使用されません。

・打ち替え

打ち替えとは、カッターなどを使用して既存のコーキングを剥がしてから新しいコーキングを充填する方法です。既存のコーキングを撤去してから新しく充填するため、耐久性に関してもカタログ通りのものが期待できます。増し打ちに比べるとしっかりと隙間を埋める事が出来る他、コーキングの柔軟性もしっかり確保する事ができます。

コーキングの部分補修は業者に依頼すると約10万～20万ほどの費用がかかります。部分補修にかかる費用は実際の外壁やコーキングの劣化状態、また補修方法、足場設置の有無などによっても変動します。

・ひび割れ

コーキングが劣化してきて柔軟性を失ってくるとひび割れを起こす可能性があります。劣化してきたコーキングは台風などの強風や地震などによる建物の変形などに耐えられずひび割れを起こしてしまう可能性があります。

・破断

上記のひび割れを放置してしまうとコーキングが裂けて破断してしまいます。コーキングが破断してしまうと破断した箇所は外壁の下地は露出してしまうため、雨風に晒されて劣化が進んでしまいます。

・痩せ

コーキングが劣化してきて含まれる可塑剤が溶け出してしまうことでコーキング自体が痩せてしまいます。痩せたコーキングは薄く固くなってしまい、弾性を失ってしまいます。弾性を失ったコーキングは住宅の揺れや気温などによる動きに追従できずヒビや剥がれを起こします。

・剥がれ

コーキングが劣化によって弾性を失い固くなってしまうことで外壁材との密着力が無くなりコーキングの剥がれに繋がります。外壁材からコーキングが剥がれてしまうとその箇所は雨が入り込んでしまうため外壁内部の劣化に繋がります。

・黒くなっている

コーキングには可塑剤というものが入っており、この可塑剤がコーキングの表面に浮き上がってくるのを「ブリード現象」と言います。コーキングにブリード現象が起こると浮き上がってきた可塑剤が塗料や汚れと反応し黒く変色してしまいます。コーキング剤と塗料の相性が悪いと起こる可能性があります。

外壁のコーキングの耐用年数は約10年です。この耐用年数は建物の置かれた状況や外壁塗装に使用している塗料などによっても変化します。しかし長くても10年経ったら全てのコーキングを打ち替える事になると考えておきましょう。

部分補修は費用を抑えて問題が出ている点の補修のみ行える点がメリットではありますが、補修を行わないコーキングも目に見える問題が出ていないだけで劣化はしている状態です。そのためこの間部分補修をしたばかりなのにまた補修をする必要が出てきた…と次々に部分補修が必要となってしまう可能性があります。部分補修をする際には補修が必要な箇所だけでなく、建物全体の劣化状態をよく見てどの程度補修するべきなのかを考える必要があります。

また、部分補修を行う箇所によっては足場の設置が必要となり、足場代がかかります。足場は補修箇所によって必ず必要となるため、外壁に問題が起きるたびに部分補修を行っていると毎回足場代がかかってしまい、かえって費用がかさんでしまう可能性があります。

DIYで外壁のコーキングの部分補修は可能ではあります。ホームセンターなどにはDIYで作業が可能なコーキング剤は置いてありますので、必要なものをそろえて補修作業を行う事は可能です。しかし一見単純そうなコーキングの部分補修にも専門知識や技術が必要となりますので、失敗してしまう可能性は常に考慮しておく必要があります。また高所作業になるような場合には作業に危険が伴うため、DIYでの補修作業はおすすめできません。

コーキングの部分補修は可能です。DIYでの作業も可能ですが、コーキングの作業には専門的な知識と技術が必要となる事は覚えておきましょう。また高所作業になるような場合には危険を伴うためDIYでは行わず業者に依頼することをおすすめします。コーキングは建物の防水性能などを担う大切な部分ですので、定期的なメンテナンスを行い必要に応じて部分補修や全面補修を行うようにしましょう。