ケレンとは?塗装をする際には必須の下地処理!その必要性について解説
2024/04/30
こんにちは!山形市の外壁塗装専門店PRIDEです。
皆さんは外壁塗装や屋根塗装を業者に依頼した際、見積もり書に「ケレン」という文字を見たことはありますでしょうか?
あまり聞きなれない言葉で、ケレンって何だろうと思われる方もいらっしゃるかも知れません。
本日は外壁塗装や屋根塗装において「ケレン」という作業が一体どのような作業を行い、それによってどのような効果をもたらせるのか、またケレンを行わないとどうなってしまうのかについてお話させて頂きます。
目次
ケレンとは
ケレンとは、塗装を行う際などに行われる「素地調整(下地処理)」です。塗装面に発生している錆びや旧塗膜を剥がす作業のことを差し、外壁塗装や屋根塗装を行う際には必ずと言って良いほど必要となる作業です。塗装面を綺麗(クリーン)にする作業。この「クリーン」がなまって「ケレン」になったと言われています。
ケレンの効果
・汚れや錆び、古い塗膜を落とす
ケレンを行う事で高圧洗浄では落としきれない汚れや錆び、古い塗膜を塗装面から落として綺麗にすることができます。密着力が落ちている旧塗膜の上から塗装をしては旧塗膜の剥がれと一緒に新しい塗膜も剥がれてきてしまう可能性があります。塗膜の持ちを良くするためにもケレン作業は大切です。
・塗料の密着力を上げる
ケレンを行うことで密着力が落ちている旧塗膜や密着力を下げる原因となる錆を取り除き、また塗膜の食いつきを良くする目荒らしをすることができます。目荒らしとは塗装表面をわざと軽く傷つけてざらざらにすること。ケレン作業で塗装表面をざらざらにすることで塗料の密着力を上げる事ができます。
ケレンをしないとどうなる?
・綺麗に仕上がらない
錆びがある状態やところどころ剥がれたような旧塗膜の上から塗装することになるため、見た目にも綺麗に仕上がりません。ケレンを行わずに塗装をするとボコボコとした見た目になってしまう可能性があります。
・塗膜の剥離や膨れ
ケレンを行わないと錆びや旧塗膜が残っている状態の上から塗装を行うことになるため、新しい塗料がうまく下地に密着しません。旧塗膜の剥がれと共に一緒に剥がれてしまったり、密着不足で塗膜の膨れなどの施工不良に繋がる可能性があります。
ケレンに必要な道具
・ディスクグラインダー
ディスク状になっている先端パーツを付け替える事で様々な用途に使用できる電動工具です。ケレン作業においては研磨ディスクを使用して旧塗膜を剥がしたり錆を取ったりするのに使用します。錆びが起きている部分が広範囲であったり、紙やすりで手作業で行っていては深い部分まで発生している錆びを落とせなかったりする場合に使用されます。
・ワイヤーブラシ
ブラシ部分が金属でできています。ディスクグラインダーのような電動工具ではできない細かい箇所のケレンに使用します。
・皮スキ(スクレーパー)
刃先がとがっているヘラに似た形状の道具で、ステンレスや鋼で出来ています。旧塗膜を剥がしたり錆びを落としたりする作業に使用されます。狭い部分や細かい部分にも使用できるため重宝されます。
・スポンジ
ケレン用の専用スポンジです。ナイロン製で硬く作られており素手で触ると痛みを感じるほど硬いスポンジです。錆びが起きている部分を広範囲で擦る事に使用されます。
・サンドペーパー
塗装表面についている錆びを落とすのに使用されます。表面の錆びだけでなく汚れも落とす事ができ、滑らかな表面にすることができます。
ケレンの種類
ケレン作業には4種類までの種類があります。1種ケレン~4種ケレンまであり、塗装面の状態や何に塗装を行うかなどによってどのレベルのケレンを行うのかが変わります。
・1種ケレン
強いパワーで徹底的に旧塗膜や錆びの除去を行うブラスト工法を行うケレン作業で、激しくサビや腐食が起きている場合に使用されます。徹底して錆びや汚れを取り切るため高い防食効果を発揮します。ただしとても大がかりな作業となるため、基本的には橋などの大きな建造物に使用されます。(一般住宅には使用されません)
・2種ケレン
錆びの発生が30%以上ある場合など、錆びの状況が深刻な場合に2種ケレンを行います。1種ケレンの際にはブラスト法をしましたが、2種ケレンではディスクサンダーなどを使用して錆びや汚れを落としていきます。職人が手作業で行っていくため、ケレン代にかかるコストが高くなる傾向にあります。
・3種ケレン
旧塗膜は全て除去する1種ケレンや2種ケレンに対し、3種ケレンでは旧塗膜の中でもまだ下地と密着しているものは残します。全ての旧塗膜を除去せずに済むため施工箇所も少なくて済みます。また、3種ケレンはその中でも3つの分類があります。
3種Aケレン:錆び面積15~30%、塗膜異常面積が30%以上
3種Bケレン:錆び面積5~15%、塗膜異常面積が15~30%以上
3種Cケレン:錆び面積が5%以下、塗膜異常面積が5~15%
なお、作業内容的にはどの分類のケレンでも一緒です。
・4種ケレン
錆びや旧塗膜の劣化が少ない場合に行うケレンです。剥塗装表面にあるホコリなどの汚れを落としたり、膨れやひび割れなどがおきている塗膜だけ除去する方法です。4種ケレンは錆びや塗膜の除去というよりは塗膜が食いつきやすくなるように目荒らしをすることが主な目的です。
まとめ
外壁塗装や屋根塗装を行う際に必ずと言って良いほど必要となる「ケレン」作業についてお話させて頂きました。ケレンとは、旧塗膜や錆びを除去し塗装面を塗装に適した状態にすることを指します。ケレン作業を行うことで凸凹の表面になることなく綺麗に塗装を行い塗装の持ちを良くすることができます。
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