屋根に使用されるガルバリウム鋼板の種類について【大きく分けて4種類】

こんにちは！山形市の外壁塗装PRIDEです。

皆様は「ガルバリウム鋼板」について聞いたことはありますでしょうか？「ガルバリウム鋼板」とは屋根や外壁に使用される金属製の素材で、多くのメーカーが施工場所や施工方法に合わせて様々な種類のガルバリウム鋼板を販売しています。

ガルバリウム鋼板は金属製でありながら錆びにくく高い耐久力を持つ人気の素材です。本日はそんなガルバリウム鋼板を使用した屋根の種類についてお話させて頂きます。

ガルバリウム鋼板は主に4種類に分かれます。

・横葺き

屋根全体に対してガルバリウム鋼板を横方向に葺く方法で、住宅の屋根や小規模な商業施設に使用されます。横葺きは昔から使用されている葺き変え方法で、一定の勾配が無いと使用できない施工できず緩い勾配では施工できない方法です。「断熱材のあるなし」で種類が分かれており、「断熱材がある」場合には屋根材に使用するコストがかかるもののガルバリウム鋼板の弱点の一つである断熱性の低さを補う事ができます。また「断熱材が無い」ガルバリウム鋼板はコストも低く、昔からよく使用される屋根材です。

・縦葺き

屋根全体に対してガルバリウム鋼板を縦方向に葺く方法です。縦葺きも横葺きも昔から使用されている施工方法で、大型建造物や倉庫などに広く使用されております。縦葺きは横葺きに比べて緩い勾配にも施工する事が可能で、長尺ものを使用してビス留めしつつ並べていくのが主流です。施工が簡単なためコストも低く抑えられます。また縦葺きも細かく分けると２種類あり、「心木あり」と「心木なし」の二つがあります。

屋根における心木とは、瓦棒葺き屋根の瓦棒部分に設置されるもので、等間隔に並べた心木の上から金属板を重ねて被せて施工します。心木には屋根を固定する役割がありますが木材でできているため湿気を吸ったり乾燥したりすることで収縮し劣化が進んでしまいます。屋根を固定している心木が劣化すると強風などに屋根が耐えきれず飛ばされてしまう恐れもあるため、心木なしでも固定可能な屋根材が開発され、主流となり使用されてきました。心木なしの屋根材としては屋根の頂点から軒まで１枚のガルバリウム鋼板で覆われている「立平葺き」が人気です。施工も簡単でメンテナンスコストもかかりづらく、また雨漏りにも強いです。

金属板の内部に心木が入っている縦葺きは「心木あり瓦棒葺き」、心木が入っていない縦葺きは「心木なし瓦棒葺き」と呼ばれています。

・瓦調葺き

施工方法は横葺きと同様に屋根全体に対して横方向に屋根材を葺いていく工法です。瓦調葺きは瓦をイメージした見た目のガルバリウム鋼板を使用しており、ガルバリウム鋼板を使用することで瓦のように見せつつ屋根の軽量化をすることが出来る点がメリットです。しかし瓦に比べてコストがかかる上、瓦よりも耐久力が低い等のデメリットがあります。軽量化されるものの導入コストもメンテナンスコストもかかる屋根材のため、コストパフォーマンスは低いと言えます。

・折板葺き

金属の板を折り曲げて製造されており、倉庫や工場等大きな建物によく使用される工法です。通常の住宅で使用されるガルバリウム鋼板の屋根材よりも厚いため重く、屋根材が重くても耐える事のできる鉄骨造の建物でよく使用されます。折版葺きは屋根の長さが長くなります。それは横方向につなぎ目が確認できますが、縦方向にはないためです。屋根１枚ごとの長さが長いため施工期間も短く、比較的コストも抑えて施工する事ができます。

ガルバリウム鋼板とは、「トタン」「ブリキ」等と同様のメッキ鋼板です。金属鋼板をアルミニウム・亜鉛・シリコンを用いてメッキしたもので、トタン等と比べて高い耐久力や錆耐性を持っています。金属製でありながら軽量のため、施工した建物の耐震性を損ねる事が少ないです。その軽さから屋根や外壁のカバー工法（既存の屋根・外壁材を新しい屋根・外壁材で覆う施工方法）にも使用されます。金属でありながらトタンに比べると倍以上の耐用年数を持っており、長持ちする素材です。定期的に塗装を行いメンテナンスすることでより長い耐用年数を持たせることができます。また錆にも強いため錆を原因として劣化することが少ないです。（ガルバリウム鋼板は確かに錆びにくいですが、全く錆びない訳では無い点には注意が必要です）

屋根に使用されるガルバリウム鋼板の種類についてお話させて頂きました。屋根のガルバリウム鋼板の種類には主に４種類あり、昔からの施工方法である「横葺き」や「縦葺き」、ガルバリウム鋼板で瓦のイメージを持たせる事のできる瓦調葺き、また工場や倉庫など大型の建物に良く使用される折板葺きなどの種類があります。同じガルバリウム鋼板でも施工方法によってそれぞれメリットやデメリットがありますので、屋根にガルバリウム鋼板を使用する際には建物に求める外観イメージや性能について考え、業者と相談しながらぴったりな施工方法を選びましょう。